しもつかれブランド会議は「栃木のチャレンジプラットフォーム」。
2024.4改定
「しもつかれブランド会議」代表の青栁です。
しもつかれブランド会議は、ブランディングデザイナーでもある僕が2018年1月に設立した、栃木県を中心に食される郷土料理「しもつかれ」を、栃木の観光資産として、「餃子」「苺」と肩を並べるブランドへとアップデートさせるために活動するオンラインサロングループです。
しもつかれブランド会議では、メンバー自身のやりたい事としもつかれを掛け合わせたプロジェクトを多数立ち上げ、仲間とともに達成を目指す、それぞれが自己成長できるチャレンジプラットフォームになっています。
・しもつかれブランド会議でできること
- しもつかれを栃木が誇るブランドへとアップデートするプロセスを一緒にチャレンジし楽しめる
- 一緒にチャレンジできる仲間ができる
- しもつかれで起業も可能
- ブランディンやデザインを始め、学ぶチャンスが多数ある
- 自分や仲間が困ったとき、メンバーでサポートし合うので安心感がある
▼しもつかれとは?
栃木県を中心に食べられている郷土料理で、1000年の歴史があると言われています。
毎年2月の初午の時期に各家庭でつくる風習があり、稲荷神社にも御供えする行事食でもあります。
・主な材料
一般的には、鮭の頭・大根・にんじん・大豆・酒粕がになりますが、各家庭によって入れるものも味付けも違うのが特徴です。
・調理法
1. 各材料を刻む(鬼おろし)
2. 鍋で煮込む
3. 数日発酵させる
▼課題
栄養価が高く、酒粕を入れるため「発酵食」として健康的にも素晴らしいしもつかれですが、鮭の頭と酒粕が入るため、生臭い酒臭い部分もあり、好き嫌いがはっきりと分かれます。独特な見た目も苦手という方も。
また、小学校の給食で出されることもあり、子供は基本的に酒粕が苦手なので、そこから食べられなくなる方が多いです(現状の給食は酒粕抜きのしもつかれとなっています)。
このままでは1000年続いた栃木の伝統食が消え去ってしまう可能性があります。
▼しもつかれをブランディングする価値
栃木県民でないと理解が難しいかもしれませんが、しもつかれをブランディングするという試み自体が今までありませんでした。
それくらい、しもつかれに関して興味を持つ人が少なく、現状からアップデートさせようとする人が居ません。
しかし我々は、しもつかれに大きな可能性を感じています。
栃木県を中心に約1000年もの間、伝統料理として受け継がれており、ここまでクセがあり、地域性が色濃く反映されている料理は他にありません。
つまり「栃木県らしい食べ物」と言えると思います。
他の県ではほとんど味わうことができない料理。栃木に訪れることで体感できる料理。
これこそ栃木県の資源です。
ただ美味しい食べ物などこの世界に多数あります。大切なのはその料理を食べる必然性で、それを食べたくてその場所に訪れる。それ自体が観光になります。
僕らはしもつかれを目的に栃木県内外の人や外国人観光客が動くようなコンテンツへとアップデートさせようと活動を続けています。
・しもつかれをやる難しさ
僕がSBMを立ち上げようとした2018年1月、仲の良い知り合いたちに「しもつかれをブランディングするサロンやろうと思うんだけど、面白そうでしょ〜?」と話すと、「そんなのやる意味ない」「しもつかれは絶対無理だ」などなど、ボロクソに言われましたw
それはそれで感覚は人それぞれですので構わないのですが、僕の中では上手く行くイメージしかなかったので、そのギャップに驚きました。
無理だと言われるとやってみたくなる性格なので、近い仲間内を誘うというよりオープンに募集をかけて、しもつかれに興味がある人を集めプロジェクトをスタートさせました。
そして今、様々な活動を通して、栃木県民の方から「しもつかれのイメージ変わってきた!」とポジティブな言葉を多く掛けられるようになってきました。
栃木県外の方からも「あのしもつかれって言う、オシャレな食べ物なに?」って言われることも。
これは僕も衝撃でしたが、一つ言えるのは僕らが行動し続けてきた結果、明らかにしもつかれのブランドイメージは良くなっています。
僕らはゴールを定めず、しもつかれをブランディングしながら、メンバーがチャレンジできる「チャレンジプラットフォーム」として、しもつかれと共に成長していきたいと考えています。
・参加者それぞれの課題にも向き合う
参加者の中には自身のビジネスなどに課題を抱えている方もいます。
例えばメンバーでも飲食関係に従事されいる方も多く、現在のコロナ渦で減益と事業転換などに迫られています。苦しむメンバーに対して他のメンバーが自分のできることやリソースを提供し、アイデアを考え、新たなチャレンジへのサポートをしまくっています。
ある意味メンバー同士がセーフネット的な役割を果たしており、苦しむメンバーを放置したり置いてきぼりにしない風土があります。
・新たなことにチャレンジし、失敗しまくる
しもつかれブランド会議はチャレンジプラットフォームです。しもつかれを題材として仮説検証する場となっており、僕を含めたメンバーがやりたい事をフルスイングできます。空振り三振でも誰も非難しません。豪快にやりきる事こそ次に繋がると考えています。
失敗ウェルカム!自分で動いて実践したからこそ得られる実践値があります。
新たな価値観を生み出すには、現在の経済活動から外れたチャレンジが必要です。しもつかれブランド会議では既成概念にとらわれない、今までないチャレンジこそ推奨しています。そこから得たナレッジをメンバーと共有していきます。
・SBMって利益になってるの?
良く聞かれる質問として「SBMで儲かってるの?」「利益に繋がるの?」があります。
結果からお伝えすると、僕自身はこのプロジェクトからの利益はほぼありません。むしろマイナスです。
しかし前述したように、SBMは仮説検証・フルスイングする場です。つまり儲けよりも、チャレンジすることを最優先事項としています。
ですので、側から見ていると、意味のない事をしていたり、遊びで活動しているように見えるかもしれません。しかし、人が理解し得ない部分からのアプローチこそ、ブレイクスルーへと繋がります。
「儲かる・儲からない」「役に立つ・役に立たない」で意思決定するのではなく、「楽しそう」「やりたい」「絶対面白い」ドリブンで行動し、「まずやってみる」を行動指針としてメンバー同士でサポートし合いながら、チャレンジを加速させています。
人知を超えたところにしかブレイクスルーは無いと考え、まずやってみて、やりながら考え、例え途中で転換したり止めてしまっても、フルスイングする場ですので、誰も咎めたりする事はないので安心して行動できます。
▼しもつかれを栃木のチャレンジシンボルに
先行きが読み難い時代、ローカルの伝統産業は衰退し、中小企業にとっても未来が見えない状況とも言えます。
そんな中、「誰も期待していない」「嫌っている人も多い」郷土料理を、しもつかれブランド会議がブランディングし、現在進行形で成長している様を見てもらう事で「自分たちもやり方次第でどうにか成長できるんじゃないか」と思っていただける「希望の星」になれるんじゃないかと考えています。
我々が目指すのは、しもつかれを「栃木のチャレンジ・シンボル」にする事です。
しもつかれを食べると「勇気が湧いてくる」「チャレンジしたくなる」といったブランドへとアップデートさせます。
そのためには、まず我々自体がチャレンジをしまくらなかったら、なんの説得力もありません。
しもつかれブランド会議は一見すると馬鹿げているようなチャレンジを、楽しく本気にチャレンジしまくっています。
料理というカテゴリーを超えて、多くの方が関われる余白も作っています。
現在、音楽・ファッション・アート・デザインなどのクリエイターともコラボし、新しい世界観の提案もしています。
そして新たな「しもつかれファン」を増やすために、しもつかれを「料理」から「プラットフォーム」へと進化させ、更に「しもつかれうぃーく2024」以降は「オープンソース」として拡張させ、「ブロックチェーン」のような「非中央集権」的な組織体系を目指し、新たな広がりを生み出すチャンレジをしております。
▼しもつかれの素晴らしさ
しもつかれには、まだまだ知られていない素晴らしい要素があります。
現代の日本人が忘れてしまった郷土料理の素晴らしさが詰まっています。
1. 栄養価が高い
酒粕:成人病予防
鮭頭:老化防止・糖質代謝促進
大根:抗酸化作用・発ガン抑制効果が期待できる
> 予防医療・健康維持
2. 食べ物を大切に
そもそも廃棄する部分で作られていた。
今は飽食の時代で、たくさんの食べ物が捨てられている
> 勿体無い精神
3. お裾分け文化
重箱に入れ近所にお裾分けする文化ある。
7軒食べると無病息災といわれる
> シェアリングエコノミー
4. 家庭によって味が違う
他人が作ったのもを認め合う
味の違いを楽しむ文化がある
> ダイバーシティ
▼しもつかれのココが面白い
僕がしもつかれを見ていて、面白いなーと感じる観点は、
・栃木県内での知名度高い ▶︎ 認知度を高めるための広告をしなくて済む
・人気がない ▶︎ 苦手な方が多いですが、逆にコアファンも多い
・誰もチャレンジしてない ▶︎ しもつかれをアレンジした人がいないのでブルーオーシャン
・怖いもの見たさ ▶︎ なぜか気になる存在なんですよねー
・世代を超えた共通言語 ▶︎ 栃木県民なんらかのストーリーがあるから世代を横断して話ができる
・栃木県民の救世主 ▶︎ 江戸時代の飢饉から現在の形になった説も。次世代へ繋ぐ必然性がある
このようにユニークなポイントが多く存在するしもつかれ。
ブランディングの視点で、新たな価値観を顕在化させ、今までよりポジティブなイメージへと転換する挑戦をし続けていきます。
▼オンラインサロン化
栃木県民からすると「なんてバカなこと言ってるんだ」と感じると思いますが、僕らは大真面目に、これからも愚直に日々チャレンジをし続けていきます。
栃木の嫌われ者を、世界が認める郷土料理に。
楽しみながらチャレンジし続けます。